蟠桃 (ばんとう)

蟠桃とは

蟠桃は、中国を原産とする桃の品種です。

平たくつぶれたような独特の形状が 特徴的な桃で、日本には明治時代に渡来したと言われています。栽培の難しさ から日本では非常に生産量が少なく、あまり流通していません。 生産地も限ら れており、 福島県と和歌山県。 それ以外では山形県や岐阜県など一部の生産者 が手掛けているだけです。 蟠桃にも複数の品種があり、 白桃のように果肉が白い品種と黄桃のように果肉 が黄色い品種にわかれます。 日本国内で生産されている蟠桃は、果肉が白い品 種のほうが多いといわれています。


孫悟空が食べた不老長寿の桃?

中国の文学作品である「西遊記」の物語の中で、 孫悟空は天界で暮らして いる貴婦人の西王母の蟠桃園の管理人に任命されます。その蟠桃園には、3600本の蟠桃の木が植えられており、 手前の1200本は3000年に一度実 を付け、それを食べると仙人になれ、真中の1200本は6000 年に一度実を付け、それをたべると不老不死になり、一番奥の1200本は9000 年に一度実を付け、それを食べると天地があらん限り生きながらえる…とされていたようです。そして西王母の誕生祭である「蟠桃会(ばんとうえ)」があるのですが、 そこに孫悟空は招待されなかったことに腹をたて暴れたあげく、一番奥の 9000 年に一度なる蟠桃を食べてしまうというシーンがあるのです。

ちなみに西王母の誕生日は3月3日で、日本では桃の節句にあたります。

また、世界三大美女とも言われる 「楊貴妃」 は、蟠桃をこよなく愛したと いわれ、宮廷の果樹園でこの蟠桃を栽培させていたということで、あまりの美味しさに、他の者が勝手に食すると死罪にされたと言い伝えられているほどで、楊貴妃は不老長寿、美に欠かせない食材のひとつとして執着していたのかも知れません。

旬のカレンダー

7月 8月 9月

ご購入はこちらから